マタニティブルーについて

赤ちゃんが生まれて、女性としてとても幸せな時期なのに、なぜかイライラしたり不安になったりすることがあります。どうしてそうなるのか、理由を知れば解決の糸口も見つかるはずです。

■マタニティブルーってなに?

産後、赤ちゃんが生まれてとてもうれしいはずなのに、なぜか悲しい気分になって涙が出たり、何もする気が起こらなかったり、情緒不安定な状態(ブルーな状態)になることを「マタニティブルー」といいます。情緒不安定な状態に、不眠がほぼ100%伴います。多くは産後10日もたてば落ち着く一過性のものですが、この時期をうまく乗り切らないと「産後うつ病」と呼ばれる状態に陥ってしまう場合があります。

 

■マタニティブルーはナゼ起こるの?

マタニティブルーが起こる一つの原因にはやはりホルモンの影響が挙げられます。妊娠中、妊娠を継続するために出されていたホルモンの分泌量が、分娩直前になると急にドンと下がります。下がることでお産へのスイッチが押される、この急激な変化がまずあります。

さらに、それまでは収縮させてはいけなかった子宮を収縮させる方向に体が向かい、赤ちゃんが生まれた途端、今度はおっぱいを出す体になり、そのためのホルモンも分泌されます。つまり、出産を境にして、体の状態が急激に大きく変わるわけです。この変化に体が対応しきれず、精神的にも影響を受けた状態がマタニティブルーにつながると考えられています。

体の変化にくわえ、生活も一変します。ですが、赤ちゃんを産み育てるためには、どうしても通らなければならない道であり、逆に言うと、産後の大変な時期をいかにうまく乗り切るかが、それからの生活を、ママにとっても赤ちゃんにとってもより楽しく快適な生活にするために大切なのです。

 

■マタニティブルーになりやすい人は?

体や生活の激変が要因と考えられる症状ですから、だれにでも可能性はあります。ただ、なる人にはある種の傾向が見られるようです。

こんな人は要注意!
◆ 神経質な人、完璧主義の人
◆ 自己決断力が不足している人
◆ 環境の変化に適応しにくい人
◆ 過剰に痛がったり、怖がる人

 

■マタニティブルーになったらどうすればいいの?

マタニティブルーは、基本的には出産直後から10日ほどの間にみられる一過性の症状です。その間に、変化した体を落ち着かせ、妊娠中は想像の中でしかなかった育児を現実のものとして経験することで、少しずつ慣れていく。そのように環境に適応していくことでマタニティブルーズからも卒業していきます。

ところが、マタニティブルーズをうまく乗り切れず、逆に強いストレスが加わった場合、産後うつ病に移行することがあります。「育児ノイローゼ」ともいわれますが、産後うつ病になると、長期間にわたり意味もなく涙を流したり、眠れず食欲もなく、何もやる気が起きないといった症状や、赤ちゃんに愛情を感じない、育てることに大きな緊張と恐怖感を持つ場合もあります。こうなると、育児や生活にも支障をきたし、精神科的治療も必要となります。うまくマタニティブルーズの期間を乗り切るためには周囲の協力と精神的サポートが重要になるでしょう

** 誰かと不安を共有し、無理せず助けてもらう **

産後すぐのママにいちばんこたえるのは、「やって当たり前」という周囲の態度ではないでしょうか。女なのだから産んで当たり前、育てて当たり前。ですが、ママだって出産は初めて、育児も初めてです。不安もなく、最初からうまくいくはずもありません。

2人目ママにも2人目だからこそ不安に思うことがあります。そんな不安な気持ちや、最初からうまくはやれない、ということを周りの人にいかにわかってもらうか、これがマタニティブルーズをうまく乗り切れるか、こじらせてしまうかの分かれ道になります。

** 完璧にやろうとしない。人に手伝ってもらう **

産後はけっして1人で頑張って、すべて完璧にやろうとしないこと。慣れるまではおっぱいを飲ませる、オムツを替えるなど、自分のできる範囲でかまいません。そして、疲れてブルーな気持ちになりそうなら、人に手伝ってもらいましょう。一晩赤ちゃんを預かってもらって眠るというだけでも急速に改善することもあります。

もし、産後10日を過ぎてもますます気分が落ち込むようなことがあれば、1ヶ月健診を待たずにママの体と出産前後の様子をわかってくれている産婦人科を受診するのも一つの方法です。

 

■マタニティブルーズの予防のために妊娠中からできることは?

 

予防のために妊娠中からできること
◆ ママ友をつくっておく ◆
母親学級や、妊娠経過が順調ならマタニティエアロビクスに参加するなどして、同じ時期に同じ悩みを持つママ友をつくっておきましょう。もちろん、先輩ママでもOK。悩みを共有しながら話せるはずです。
◆ 家族の理解を得ておく ◆
もっとも身近な家族の理解を得ておくのはとても重要なこと。このページをパパに読んでもらっては?産後はこういうことがあるんだよということを知っておいてもらうだけでもずいぶん違うはずです。
◆ 不安に思う材料はできるだけ取り除いておく ◆
産後はママの心や体、育児のことで何があるかわかりません。そのときの負担を少しでも軽くし、協力してもらうために、パパや親との関係、生活など、不安の材料はできるだけ取り除いておきましょう。

 

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