妊娠後期の検査@

健診は、トラブルがなければ、妊娠7ヶ月ごろまではだいたい3〜4週に1回のペース。産院によっては違いはありますが、妊娠後期には2週に1回、予定日が近づいてくると週に1回のペースになることが多いようです。妊娠後期と予定日前の健診では、赤ちゃんやママのどういったことを検査しているのか学びましょう。

■ 妊娠後期の検査と初・中期の検査の違い

妊娠中の定期健診では、赤ちゃんの成長やママの体調を、医師が確認しています。そして、妊娠後期や予定日が近づいてきた頃には、たとえ、初・中期の時と同じ健診を行っていたとしても、診る内容が違ってきます。

    
★腹囲・子宮低長(おなかの赤ちゃんの成長が順調かどうかを診ます)

腹囲と子宮低長は、おなかの赤ちゃんの成長具合や、羊水の量が適切かどうかなどを調べる検査です。妊娠後期で健診のペースが1〜2週に1回になってからでも腹囲と子宮低長は毎回測定します。

妊娠週数によって定まっている平均値に対し、おなかの赤ちゃんが大きめ、小さめと言われる事がありますが、その数値だけで発育状態が異常かどうかを判断することはありません。おおよその目安として測るだけですから、数値が大きい、小さいといって、心配しないで。また、この検査でママが太りすぎていないかどうかも確認しています。

    
★体重測定(体重の増加が適正なものかを診ます)

体重が急激に増加していないかを調べます。急激な増加は、妊娠中毒症の疑いが考えられます。出産までに15kg以上増えると、難産や微弱陣痛を引き起こしやすくなります。(産院の指導によっては、8kgのところもあれば10kgのところもあります)

初・中期と同様に、洋服を着たままで行う産院が多いようです。食事の前か後かで、数値に多少の誤差が生じることがあるので注意しましょう。毎回、同じ時間帯に同じ服装ですると体重の変化がよくわかります。

    
★超音波ドップラー・超音波検査(胎児の発育状態や子宮内を診ます)

超音波検査でおなかの赤ちゃんを見ることは、健診時の楽しみの一つ。この検査で、妊娠初期のうちに、胎嚢の位置などを確認したり、超音波ドップラー検査装置で元気な心拍音が聞けるようになったりします。

中期には、胎児の発育状態をはじめ、内臓や骨組み、胎盤の位置、子宮口が自然に開いてしまう子宮頸管無力症の兆候や筋腫の有無なども診ます。

妊娠後期には、中期に引き続き、心音や胎児の頭囲、大腿骨、腹囲などを測り、推定体重を確認します。また、胎盤の位置や羊水の量、臍帯の様子、心臓などの各器官がきちんと形成されているかどうか、さかごになっていないかも確認します。さらに、出産が近づいてきたら、胎児の頭の大きさから、ママの骨盤を通れるかどうかの予測を立てます。

超音波検査は、毎回必ず行わなければならない検査というものではないので、産院によって、検査の回数が違います。また、超音波ドップラー検査は、超音波検査がある場合には実施しない産院もあります。検査のタイミングや回数などは、直接自分が通っている産院に確認するようにしましょう。

    
★内診(じかに触れることで、子宮頸管や子宮口、子宮の状態がわかります)

妊娠初期には切迫流産の兆候がないかどうかなどを確認するために、中期には子宮頸管が緩んで切迫早産になる兆候はないかどうか、感染症などの異常がないかどうかを確認するために、内診します。

妊娠後期には、子宮口のかたさはどれくらいか、子宮の状態がどうなっているかなどを診て、お産に向けての母体の成熟度を確認します。また、胎児がさかごになっていないかどうかも、超音波検査や触診と併せて、内診でも調べます。

お産が間近に迫ってきたら、いつお産が始まるかを、内診からある程度予測することができます。予定日ごろの健診では、子宮口の開き具合などもチェックします。

産院の方針によって、内診の回数はさまざま。健診のたびに行うところもあれば、中期以降お産が近づくまでは特に異常がない限り行わない方針のところもあります。出血やおりものに異常があったら、その症状がわずかであっても、必ず医師に相談しましょう。

    
★浮腫(妊娠中毒症の有無を確認します)

浮腫とはむくみのことで、妊娠中毒症の症状の一つです。医師が足の甲やすねを指で押し、戻り具合によってむくみの有無をチェックします。

妊娠中は体がむくみやすい傾向にありますが、1週間の体重の増え方や血圧の数値などと照らし合わせて、妊娠中毒症の兆候がないかどうかをチェックします。

    
★尿検査(妊娠中毒症や妊娠糖尿病をチェック)

尿の中にタンパクや糖が出ていないかを調べます。タンパクがでた場合は妊娠中毒症の、糖が出た場合は妊娠糖尿病の疑いが・・・。次に検査で(-)になれば心配はありませんが、2回以上(+)がでたら、詳しい検査が必要になります。

    
★血圧(妊娠中毒症の早期発見のために)

最高血圧が140mmHg以上、最低血圧が90mmHg以上あったら高血圧と判断され、妊娠中毒症の疑いがあるといわれます。ほとんどの場合、自覚症状がありませんが、血圧が高めのときは、医師から指示される注意を守るようにしてください。

測定は、血圧計の器具を腕に巻き、リラックスした気持ちで、腕に力を入れずに行います。腕が心臓の高さに来るようにして測るようにしましょう。

    
★触診(子宮の収縮や筋腫の有無、胎児の体位などを診ます)

触診では、まず子宮の収縮具合や子宮筋腫があるかどうかなどを確認します。また、おなかの張り具合を触って確認し、常位胎盤早期剥離などの疑いがないかも診ます。さらに、触診によって、胎児の体位やポーズを確認する産院もあります。

医師が直接、おなかの上を手で触って、子宮の具合やおなかの張りなどをチェックします。力を入れすぎず、リラックスした状態で、診断を受けましょう。

    
★血液検査(血液検査からはいろいろなことがわかります)

血液中の成分を調べることによって、妊娠・出産でママの体や赤ちゃんへの影響が心配される病気がないか、体質的に注意が必要なものはないかがわかります。妊婦が必ず受ける検査としては、貧血、HBs抗原(B型肝炎ウイルスの有無がわかる)、梅毒血清反応などがあります。必要に応じて受ける検査には、風疹抗体、トキソプラズマ抗体、ALT、HIVなど数種類あります。こちらの検査は、産院の方針によって必ず受けることになっている場合や希望制になっている場合など、さまざまです。

産院によって、血液検査の頻度はさまざまですが、、妊娠初期と後期に必ず1度は行い、いろいろな抗体やウイルスの有無を調べます。

 

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